Hex-rays製品（IDA、Decompilerなど）の販売形態の変更について

IDA Proなどは従来の「永久ライセンスモデル」から「サブスクリプションモデル」に移行します

2024年9月30日以降、新たに販売するIDA ProなどのHex-Rays製品は、新規・更新を問わずすべてサブスクリプションベースのライセンスモデルに移行します。これにより、顧客は1つまたは複数の製品に対して年間サブスクリプションを購入することが可能になります。現在の永久ライセンスモデルでは、製品を無期限で使用できますが、サポートやアップデートは年間サポートの購入が必要です。今後は、サブスクリプションが更新されない場合、ライセンスは期限切れ後30日以内に無効化されます。

永久ライセンスモデルとサブスクリプションベースのライセンスモデルの違いを整理すると、以下の通りです。

• 永久ライセンスモデル（2024年9月29日以前販売のライセンス）
  • ソフトウェアの使用：無期限に可能
  • サポート・アップデート利用：年間サポートの有効期限まで可能
• サブスクリプションベースのライセンスモデル（2024年9月30日以降販売のライセンス）
  • ソフトウェアの使用：ライセンスの有効期限まで可能
  • サポート・アップデート利用：ライセンスの有効期限まで可能

なお、今回の変更に合わせて、新しいバージョンIDA 9.0がリリースされており、新しいDecompiler（RISC-V）も追加されています。

IDA 9.0 リリースのお知らせ

FAQ

Q1: 今保有している永久ライセンスはどうなりますか？

• サポートが有効な永久ライセンスを持っている場合は、そのライセンスは引き続き利用可能で、2026年12月まではサポートが提供されます。
• IDA Pro 9.0以降のバージョンは、サブスクリプションライセンスのみで利用可能です。
• IDA Pro 9.0の無料トライアルをダウンロードすることが可能です。ご利用にあたってはライセンスのアクティベーションなどの手順が必要になります。詳細ご案内ご希望の方は、お問い合わせください。
  

Q2: 永久ライセンスの更新は可能ですか？

• 2024年9月30日以降は永久ライセンスの更新は不可で、新しいサブスクリプションライセンスに移行することによってのみ、最新バージョンのソフトウェアをご利用いただけます。
• サブスクリプションライセンスに移行しない場合は、IDA Pro 9.0以降のバージョンは利用できず、IDA 8.4のバグ修正バージョンのみご利用いただけます。

Q3: 永久ライセンスのままでは、Hex-Raysの最新バージョンを使用できないのですか？

• 永久ライセンスでは、IDA Pro 9.0以降のバージョンは利用できません。ただし、サポートが有効である期間中はIDA Pro 9.0の無料トライアル版をダウンロードできます。
• サポート期間が終了すると、トライアル版は使用できなくなり、サブスクリプションライセンスに移行するか、8.4以前のバージョンに戻る必要があります。注意点として、IDA 9.0のidbファイルは以前のバージョンとは互換性がありません。

Q4: 新しいサブスクリプションプランの料金はどれくらいですか？

• こちらをご参照ください。

Q5: サブスクリプションライセンスの方が、永久ライセンスよりもコストが高くなりますか？

• 1年目の購入コストは、従来の永久ライセンスよりも、新しいサブスクリプションライセンスの方が安くなります。

Q6: 現在、IDA Proのみを契約しています。この場合、最も安く移行するにはどのプランが最適ですか？

• IDA Pro Essential に移行するのが最安です。それ以外のケースについては、「移行プランの例」を参照してください。

Q7: 現在保有している永久ライセンスのIDA ProとDecompilerの組み合わせが、新しいサブスクリプションプランに存在しない場合はどうなりますか？

• Decompilerの数が一致しない場合は、プランをアップグレードまたはダウングレードする選択肢があります。
• 例えば、3種類のDecompilerを持っているが、新しいプランでは2種類または4種類しか選択肢がない場合、いずれかご希望のプランを選択いただけます。
  例：3種類【x86, x64, ARM32】→2種類【x86, x64】または4種類【x86, x64, ARM32, ARM64】
• 詳細は「移行プランの例」を参照してください。

Q8: 従来存在していたディスカウントの制度はどうなりますか？

• よりシンプルになり、「数量」と「一括契約年数」の2つによるディスカウントが適用されます。
• 長期契約によるディスカウント（3年間一括契約の場合は、12.5%のディスカウントを適用）が導入されます。また、従来は限定的だったボリュームディスカウントも拡大して提供されます（例：11〜20ライセンス購入の場合、15%ディスカウント）。
• 詳細は、こちらをご参照ください。

Q9: 新しいサブスクリプションプランの利点は何ですか？

• より安価な価格で新規購入することが可能です。
• プランが簡素化され、最新のバージョンや機能にすぐにアクセスできるようになります。
• これまではWindows版、MacOS版、Linux版の3種類が提供されており、例えばWindowsとMacOSの両方でソフトウェアを使用する場合は、Windows版とMacOS版の両方を購入する必要がありました。サブスクリプションモデルに移行後はその必要がなくなり、Windows、MacOS、Linuxのすべてのプラットフォームで利用可能になります。

Q10: IDA Teamsライセンスはどうなりますか？

• IDA Teamsの機能はTeamsアドオンとして引き続き利用可能です。従来の「IDA Teams」よりも低コストで利用できます。

Q11: 今使っているIDAとDecompilerのサポート期限が異なっています。今後はどうなりますか？

• まず、IDA Proのサポート期限までは9.0をお使いいただけます。その後継続利用いただくためには、新しいサブスクリプションライセンスをご購入いただく必要があります。移行後は、従来のようにIDAとDecompilerのサポート期限が異なる状態ではご購入いただけなくなり、すべて期限が揃う形になります。

Q12: 従来無料で利用できていたIDA FreeやIDA Demoについてはどうなりますか？

• IDA Demoは提供されなくなりますが、IDA Freeについては引き続き利用可能です。ただし、ライセンス利用規約の観点から、業務利用はできません。

価格

新プラン価格

2024年9月30日以降販売分に適用される新しい価格は以下の通りです。毎年同額のサブスクリプションモデルを採用しております。
これをベースにして、複数年契約によるディスカウントや、複数ライセンス購入によるボリュームディスカウントの適用があります。

• Luminaについては、製品ページの Lumina の箇所を参照してください。
• Teamsについては、製品ページの Teams Add-on の箇所を参照してください。

ディスカウント

サブスクリプションベースのライセンスモデルでは、以下のディスカウントが用意されています。

1.  複数年契約によるディスカウント
   • 3年購入：12.5%ディスカウント
2. 複数ライセンス購入によるボリュームディスカウント
   • 5〜10ライセンス購入：10%ディスカウント
   • 11〜20ライセンス購入：15%ディスカウント
   • 21〜50ライセンス購入：20%ディスカウント
   • 51〜99ライセンス購入：25%ディスカウント
   • 100〜ライセンス購入：30%ディスカウント

参考：従来プラン価格

従来の価格（永久ライセンスモデル）は以下の通りです。

IDA Pro（Named / Computer / Floating）

Decomplier（Fixed）
※複数種類購入時、2種類目以降は半額。

Decomplier（Floating）
※複数種類購入時、2種類目以降は半額。

移行プランの例

従来の永久ライセンスからサブスクリプションライセンスに移行するプランを考える際、以下の表を参考にしてください。

例えば、3種類のDecompilerを契約している場合、移行プランは主に2通りが考えられます（Decompilerを2種類に減らす or 4種類に増やす）。