概要
MaxMind GeoIP2は、IPアドレスに基づいてユーザーの地理的位置情報などを提供します。
GeoIP2 Databaseは、CSVファイル形式またはMaxMind社独自のMMDBファイル(.mmdb)形式で提供されています。このうちMMDBファイルを利用する場合は、手作業を介さずにデータベースを自動でアップデートすることが可能です。
GeoIP2 Databaseは定期的に更新されるため、正確な情報を利用するには、常にデータを最新の状態に保つ必要があります。
本記事では、MaxMind社が提供する公式ツールを使用し、WindowsおよびLinux(Ubuntu)環境で自動更新を設定する手順を紹介します。
メーカーが公開している手順については、こちらをご参照ください。
GeoIP2 Databaseの自動更新設定手順
(Windows・Linux 共通)手順0:ライセンスキーの取得とGeoIP.confの作成
- MaxMindのアカウントページにログインします。
- メニュー一覧から「Manage license keys」を選択し、遷移した画面で「Generate new license key」をクリックし、新しいライセンスキーを発行します。
※ライセンスキーは、発行時のみすべての文字列が表示されます。
- ライセンスキー発行画面で表示される「Download Config」をクリックします。

- 「Download Config」をクリックすると、「Account ID」と「License Key」が入力された以下のGeoIP.confファイルがダウンロードされます。

Windows環境での設定手順
※以下の手順に進む前に、手順0を完了してください。
手順1:GeoIP Updateのインストール
- GitHub Releasesにアクセスし、お使いのシステムに適した最新のZIPファイルをダウンロードしてください。
※「Assets」セクション下部の「Show all assets」をクリックすると、すべてのダウンロードファイルが表示されます。 - ダウンロードしたZIPファイル(例:geoipupdate_7.1.1_windows_amd64.zip)を解凍し、フォルダ内にある「geoipupdate.exe」を任意の場所にコピーします。
手順2:GeoIP.confの配置
- 以下のパスにフォルダを作成します。
\ProgramData\MaxMind\GeoIPUpdate - 手順0でダウンロードしたGeoIP.confファイルを上記フォルダ内に配置します。
※手順1でダウンロードしたgeoipupdate(Windows版)は、デフォルトで以下のパスにある設定ファイルを参照します。
\ProgramData\MaxMind\GeoIPUpdate\GeoIP.conf
手順3:GeoIP Updateの実行
- geoipupdate.exeを実行します。
- 完了すると、手順2で作成した「GeoIPUpdate」フォルダに「GeoIP」フォルダが作成され、該当のデータベースファイルがダウンロードされます。
(参考)コマンドプロンプトから実行する方法
エラーの内容を確認しながら実行したい場合は、以下の手順をおすすめします。
エラーの内容を確認しながら実行したい場合は、以下の手順をおすすめします。
- geoipupdate.exeが保存されているフォルダをエクスプローラーで開きます。
- フォルダのアドレスバーに「cmd」と入力し、Enterキーを押します。
→コマンドプロンプトが、そのフォルダを作業ディレクトリとして起動します。 - コマンドプロンプトに以下のコマンドを入力して実行します。
geoipupdate.exe - エラーが発生した場合には、その内容がコマンドプロンプトに表示されます。
手順4:自動更新設定
Windowsのタスクスケジューラを使用して自動更新を設定します。
お使いの環境に合わせて、GeoIP Update(geoipupdate.exe)を定期実行するタスクを作成してください。
Linux(Ubuntu)環境での設定手順
※以下の手順に進む前に、手順0を完了してください。
手順1:GeoIP Updateのインストール(PPA経由)
MaxMindは、UbuntuでGeoIP Updateを利用できるようPPAリポジトリを提供しています。
- 以下のコマンドを実行します。
$ sudo add-apt-repository ppa:maxmind/ppa
- 以下のコマンドを実行してgeoipupdateをインストールします。
※/usr/binにgeoipupdateがインストールされます。$ sudo apt update $ sudo apt install geoipupdate
手順2:GeoIP.confの配置
- 手順0で作成したGeoIP.confファイルをユーザーのhomeディレクトリに配置します(ファイルパスは、任意の場所を指定してください)。
$ cp /mnt/c/Users/.../Downloads/GeoIP.conf ~/
- GeoIP.confファイルを
/etc直下へコピーします。
※手順1でインストールしたgeoipupdateは、デフォルトで/etc直下のGeoIP.confファイルを参照します。$ sudo cp ~/GeoIP.conf /etc
手順3:GeoIP Updateの実行
手順4:自動更新設定
crontabを使用して自動更新を設定します。
お使いの環境に合わせて、geoipupdateを定期実行するためのcrontabを設定してください。





