Hunchlyとは
Hunchlyは、Webブラウザでオンライン調査を行うユーザー向けに設計された自動Webキャプチャ&証拠保存ツールです。閲覧したすべてのページのURL、タイムスタンプ、ハッシュ値とともに、ページ全体のキャプチャ(スクリーンショット+HTML構造)を自動保存します。これにより、手動でスクリーンショットを取得したり履歴を確認したりする手間が不要となり、将来的に削除される可能性のあるWebページも証拠として確実に記録できます。
また、調査対象ページをタグ付け・分類・検索可能に整理できるため、多数の情報を扱うOSINT調査でも効率的に管理できます。さらに、調査結果をレポート形式で出力できるため、法的・公的提出用の資料として活用することも可能です。
本ツールは、2026年1月以降にMaltegoを新規にご契約いただいたお客様、または既存ライセンスを新プランへ移行されたお客様がご利用いただけます。Maltegoによる関係性分析と、HunchlyによるWeb証拠保存を組み合わせることで、調査の可視化と証拠保全を一貫して実施できます。
主な機能と特徴
自動キャプチャと詳細なページレビュー
Hunchlyを有効にしたウェブブラウザを用いてページを閲覧するだけで、URL、閲覧日時、ハッシュ値、フルページのキャプチャが自動的に保存されます。
そのため、手動でスクリーンショットを取得する必要はありません。
保存されたページは、Hunchlyのダッシュボードで詳細に確認できます。画面上の各タブ機能は以下の通りです。
- Info:ページのメタデータ(URL、日時、ハッシュ値など)を表示します。
- Path:そのページにたどり着くまでの調査ルート(足跡)を視覚化し、調査のプロセスを追跡します。
- Data:ページ内から抽出された特定のデータ(メールアドレス、SNSアカウントなど)を自動的にリストアップします。
- Notes:閲覧ページに対して手動でメモを追加することができます。Chrome拡張機能を使えば、ブラウザ上で閲覧しながらメモを追加することも可能です。
- Images:ページ内に含まれる画像ファイルを抽出して一覧表示します。
閲覧後にページが削除・変更されても、閲覧当時のWebページの状態をそのまま保持できるため、証拠として強固に保存できます。
「セレクタ」による調査の効率化と整理
Hunchlyの強力な機能の一つが、 Selector(セレクタ) です。
セレクタは、調査で重要になるキーワード(例:IPアドレス、ドメイン名、マルウェアのハッシュ、脅威アクター名など)をあらかじめ登録しておく仕組みです。設定しておくと、Hunchlyが閲覧・保存したページを自動でチェックし、該当キーワードが含まれるページを判定します。
セレクタを設定しておくと、Hunchlyは保存されたすべてのページを自動的にスキャンし、登録したキーワードが含まれるページを検出・記録します。その結果、検出された情報について、以下のように「どこで」「いつ」を具体的に把握できるようになります。
- どこで見たか:該当ページが自動でハイライトされ、すぐ辿り着ける
- いつ見たか:大量のログの中から、接触した日時を特定できる
キーワード検索や正規表現(Regex)を使ったフィルタリングも可能なため、何百ページものログの中から、脅威に関連する情報だけを即座に抽出・整理することが可能です。
レポート作成・出力
調査が完了したのち、収集した証拠をまとめて報告書(レポート)を作成することが可能です。
- レポート作成:必要なページを選択するだけで、時系列に沿ったレポートを簡単にビルドできます。
- 出力形式:PDFやWord形式で出力可能です。ページキャプチャだけでなく、メタデータや自身のメモも含まれるため、そのまま法的・公的な証拠資料として提出できます。
- 証拠のパッケージ化:WebサイトはMHTML形式でも保存されており、スクリーンショット以上の完全なデータを共有可能です。
保存方式とプライバシー
ローカル保存を選べば、ローカルPC/ネットワーク外にデータを残さずに調査することが可能です。Hunchlyのサーバーにもデータは一切共有されないため、プライバシーや機密性が求められる調査に対応しています。
また、データの紛失が心配な方のためにクラウド保存対応プランもあり、要件に応じて柔軟に使い分けることができます。
主な活用事例
Hunchlyは、事実調査や証拠保全のソフトウェアとして、以下のようにさまざまなケースで使用されています。
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法執行機関:Webサイト、SNS、掲示板、ニュース、公開情報などアクセスしたすべてのページを自動追跡することで、文書作成にかかる時間を節約できます。
フォレンジック履歴も含め、裁判や起訴のための証拠資料をわずか数分で作成できます。 -
企業調査・コンプライアンス調査:ダウンロードしたすべての企業文書や提出書類、年次報告書、法務報告書を簡単に管理し、レポート作成にかかる時間を節約できます。
自動化された透明性の高い監査証跡で、すべての手順を確認できます。 -
サイバーセキュリティアナリスト:脅威アクター、マルウェア、エクスプロイトの調査におけるすべてのステップを追跡し、システムの匿名性と安全性を維持します。
Hunchly内のデータをRecon NGなどの他の調査ツールにインポートできます。 -
報道機関・ジャーナリスト:SNS投稿やウェブ記事の削除リスクに備え、閲覧したすべてのコンテンツを自動で保存することで調査内容の証拠性と再現性を確保します。
保存したコンテンツを分類・タグ付けすることで、後から容易に参照することができます。
まとめ
Hunchly は、Web 上で行う調査を「その場限り」で終わらせず、後から検証できる形で確実に残すためのツールです。
調査中に見たページを自動で記録することで、Webサイトの削除や改ざんによる証拠紛失といったリスクを減らし、調査結果の信頼性を高めます。
また、調査の属人化を防ぎ、情報を共有可能な資産として管理できる点が大きな特徴です。
内部調査、OSINT、セキュリティ、報道、リサーチなど、Web 情報を扱う業務全般に適しています。



