概要
2025年1月より、Greynoiseのライセンス体系が大きく変更されました。これにより、従来の「Search」の実行可能な回数に基づいて決定されていたライセンスモデルが刷新され、新しいライセンスモデルへと移行しました。本記事では、その変更内容を詳しくご説明いたします。
さらなる詳細な情報や導入、トライアルに関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。
主な変更点
契約Tierの決定基準の変更
- これまでのライセンス体系では、「Search」を実行可能な回数(例: 1日あたり100,000回など)が、契約のTier(Tier1〜10)と価格を決定する基準でした。
- 今後は、エンドユーザーの属性(官公庁、民間企業)や、民間企業の場合は企業規模に基づいてTierと価格が決定されます。(※Tierの決定ロジックは非公開です)
- これに伴い、「Search」の実行可能回数に関する制限は完全に廃止されました。
新たな契約方法の導入
契約は、以下のいずれかの方法で行うことが可能です:
- Platform + Intelligence Module を契約
- Platform(Standard, Advanced, Elite のいずれか)を選択
- Intelligence Module(Triage, Investigate, Hunt, Business Services, Vulnerability Prioritization)のうち1つ以上を選択
- Triage, Investigate, Huntのいずれか1つは必須
- Business Services, Vulnerability Prioritizationは任意(アドオン)
なお従来RIOTとして提供されていたデータセットは、新しいライセンスモデルではBusiness ServicesのIntelligence Moduleでのみ提供されます。従来は標準で提供されていましたが、今後はアドオンでの提供となります。
※RIOT:“Rule It Out” の略で、企業VPNや検索エンジンなどの無害なIPアドレス群です。Greynoiseは、大きく分けて Noise と RIOT の2種類のデータセットを提供しますが、このうちRIOTは、Microsoft 365、Google Workspace、Slackのようなクラウドサービスや、CDNやパブリックDNSサーバーといった、正常な通信先に関連するIPアドレス群に関するデータセットです。非公開または動的なIPを介して通信するため、追跡困難であることが多いため、Greynoiseが提供するコンテキストが有用です。
- Bulk Intelligence を契約
- Hunt, Business Services のうち1つ以上のBulk Intelligenceを選択
- Bulk Intelligenceの場合、PlatformやIntelligence Moduleの契約は不要です。
各Intelligence Moduleの詳細
各Intelligence Moduleでアクセス可能なデータ内容については、以下の公式ドキュメントをご参照ください。
各Intelligence Moduleの関係性は以下のとおりです。必要なデータ内容をご確認の上、適切なモジュールをお選びください。
- Huntモジュール、Business Servicesモジュール、Vulnerability Prioritizationモジュールは、それぞれが独立したデータを持っており、互いに重複するデータはありません。
- Huntモジュールは TriageモジュールとInvestigateモジュールに含まれるデータを全て含みます(図の通り)
(注)例えば「IP Geo Destination」のようなデータは、Triageモジュールには含まれず、Investigateモジュールまたは Huntモジュールにのみ含まれています。
▼「IP Geo Destination」説明動画
新機能:Deployable Greynoise Sensor
今回の変更に伴い、新たにDeployable Greynoise Sensorが提供されるようになりました。このセンサーは、お客様が所有するネットワークの境界に設置することで、インターネット上の脅威や通信データの監視・収集・分析を可能にします。センサーで収集されたデータは、Greynoiseが提供するAI/ML技術により、迅速かつ精度の高い解析が行われます。
なおDeployable Greynoise Sensorは、AdvancedまたはEliteのプラットフォームを契約することにより利用可能になります。