概要
IPinfo の新プランとして「IPinfo Residential Proxy Database」の販売を開始します。
レジデンシャルプロキシはますます普及しており、アカウント乗っ取り、詐欺、データスクレイピングなどに活用されることが多くなっています。レジデンシャルプロキシは実際の家庭からのアクセスのように見せかけたトラフィックを生み出し、セキュリティ監視による検出を回避します。
「IPinfo Residential Proxy Database」は、従来のセキュリティ対策を補完し、これらの課題を解決します。従来のツールでは見逃されがちなレジデンシャルプロキシの使用を検出することで、レジデンシャルプロキシを介した活動を正確に把握できるようになります。
IPinfoは80以上のレジデンシャルプロキシサービスを追跡しており、現在レジデンシャルプロキシとして活動しているIPを正確に特定します。
「Residential Proxy Database」に含まれるデータ
- ip: レジデンシャルプロキシに関連付けられたIPv4またはIPv6アドレス
- service: レジデンシャルプロキシサービス名
- last_seen: レジデンシャルプロキシサービス内でそのIPが最後に活動を記録した日付
- days_seen_percent: 過去90日間のうち、そのIPアドレスがアクティブだった日数の割合。安定性を示す指標になる。
「IPinfo Residential Proxy Database」は、JSON、CSV、MMDBなどの形式で提供され、Snowflake、GCP BigQuery、Splunk等のプラットフォームに統合可能です。
2025年1月時点では、APIによる提供はしておらず、データベースファイルによる提供のみ行っております。
その他の詳細情報をご希望のお客様は、弊社までお気軽にお問い合わせください。
レジデンシャルプロキシデータベースの活用事例
- セキュリティ脅威の検出
サイバー攻撃者はレジデンシャルプロキシを利用して攻撃の発信元を偽装し、セキュリティチームが脅威を特定するのを困難にします。「IPinfo Residential Proxy Database」により、レジデンシャルプロキシを利用した悪意のある活動を迅速に発見し、サイバー攻撃を防止することができます。 - 分析データとログの精度向上
レジデンシャルプロキシを通じたトラフィックは、分析データにノイズを生じさせ、意思決定を妨げることがあります。「IPinfo Residential Proxy Database」により、プロキシを使ったトラフィックを排除することで、クリーンなログを維持し、より正確な分析を実現できます。例えば、プロキシ関連の異常値を排除することで、実際のユーザー行動を反映したレポートを作成し、より正確な意思決定を行うことが可能になります。 - 詐欺対策
サイバー攻撃者はレジデンシャルプロキシを利用して検出を逃れ、正規ユーザーを偽装してセキュリティ対策をすり抜けることがあります。アカウントの乗っ取りや偽アカウントの登録、高額商品の不正購入といった行為は、レジデンシャルプロキシIPの信頼性を悪用して行われます。「IPinfo Residential Proxy Database」により、レジデンシャルプロキシ経由の不正なアクティビティを検出することで、詐欺を未然に防ぐことが可能です。例えば、ECプラットフォームでは、購買プロセスの中でレジデンシャルプロキシを使用していることを検出し、不正を防ぐための追加認証を要求することが可能です。 - ボット対策
悪意のあるボットはレジデンシャルプロキシを使って、広告メトリクスの不正操作や機密情報のスクレイピング、プラットフォームデータの改ざんなどを行います。「IPinfo Residential Proxy Database」を活用することにより、プロキシを使ったトラフィックを特定・排除し、正確なデータを確保してプラットフォームのパフォーマンスを向上させることができます。たとえば、広告プラットフォームでは、プロキシを検出することで不正クリックを防ぎ、信頼性のあるエンゲージメントデータを保護しています。 - データ保護
スクレイピングボットは、レジデンシャルプロキシを使ってアクセス制限を回避し、正規の住宅トラフィックを装って企業の機密情報を盗み出します。「IPinfo Residential Proxy Database」により、スクレイピングの試みをリアルタイムで特定し、アクセスをブロックすることで、企業のデータ保護を強化することが可能です。例えば、SaaSプロバイダは、価格データや製品情報、顧客情報を守るために、プロキシを利用したスクレイピング行為を検出して防止しています。
価格
IPinfoのデータセットを使用するエンリッチメントの月間件数や使用目的などに基づいて、ライセンス価格が決定します。
価格例
- Internalライセンス Tier1(月間2,500万件までエンリッチ可能、毎日データ更新):39,000〜45,000 USD/年
※使用目的が自組織のセキュリティ運用のために限ります。たとえば、自組織のセキュリティ監視を行うSIEMログのエンリッチメント、または内部システムアラートのエンリッチメントなど、組織内でデータを使用することが可能です。
一方で、クライアントに提供する製品やサービスの一部としてデータを組み込む場合には「OEMライセンス」の契約が必要で、要件に応じて都度見積が必要です。 - データベース型のサブスクリプションを契約する場合、以下の要素によって価格が変動します。
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データセットの種類の数:「Geolocation」「ASN 」「Company」など(具体的には、製品ページ「参照可能なIPアドレスデータ」を参照)
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データの更新頻度:「毎日」「毎週」「毎月」
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月間エンリッチメント件数
- 用途(OEMライセンスの場合):「データベースをそのまま直接的に顧客に提供」「データベースの情報を集計・加工した上で提供」「顧客に提供するシステム・サービスの品質を補完するために使用」など
- 顧客数(OEMライセンスの場合)
- 測定可能な使用量指標(OEMライセンスの場合)
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