製品アップデート概要
Passware Kit Forensic v2023.3でのアップデート内容は以下のとおりです。本記事では、比較的重要な1と2について詳述します。
- Passware Kit Agentのインストール先として、Microsoft Azureに対応
- 新しい分散処理(βリリース)
- 「メモ」アプリが、GPUを用いた高速化に対応
- KeePassキーファイルと最新のKDBX4フォーマットをサポート
- 秘密鍵ファイルを使用したAxCryptの即時リカバリ
- QuickBooks 2019-2022 for Mac に対応
- Appleディスクイメージ(DMGファイル)に対応
- リカバリキーによるBitlockerの復号化:PBKDF2のサポート
- UIの改善
Passware Kit Agentのインストール先として、Microsoft Azureに対応
Passware Kit Agentのインストール先としては、従来、ローカルネットワーク内のWindows・Linuxの端末、およびAWS EC2に対応しており、Microsoft Azureには対応しておりませんでした。
今回のリリースにより、Microsoft Azureに対応することになりました。
接続方法の詳細については、メーカー記事をご確認ください。
新しい分散処理(βリリース)
Passware Kit Forensicでは、従来、複数手法のパスワード攻撃を同時に実行することはできませんでした。
例えば下図の設定においては、Previous Passwords(過去特定したパスワードのリストによる試行)、Dictionary(辞書攻撃)、Brute-force(総当たり攻撃)・・・といった順番で、一つ一つ実行します。
今回のβリリースを使用することにより、複数手法のパスワード攻撃を同時に実行することが可能になります。
他にも、以下の変更があります。
- パスワード解析の演算リソースの管理を最適化し、GPUのアイドル時間を短縮することが可能になりました。
- ローカルネットワーク内の任意の Passware Kit Forensic インスタンスに Passware Kit Agent を割り当てたり、再割り当てしたりできるようになりました。
これらの機能を利用するためには、別途βリリースのソフトウェアが必要です。詳細についてはお問い合わせください。