概要
Chainalysisの認定トレーニングは、製品の操作方法だけでなく、暗号資産を使った資金の流れを追跡し、調査につなげるための知識と手法を学ぶプログラムです。弊社は正規販売代理店として、日本語での実施をご案内しています。
2026年に認定体系が刷新され、基礎となるChainalysis Digital Asset Fundamentals(CDAF)から、標準・上級・最上級の調査へと段階的に学べる構成になりました。CDAFは各認定コースの共通の前提です。暗号資産の押収を扱うChainalysis Asset Seizure Certification(CASC)は、調査コースとは別の専門コースとして位置づけられています。
Chainalysisにはコンプライアンス担当者向けの認定コースもあります。本ページでは、捜査機関や政府機関で暗号資産の追跡調査や押収に携わる方を対象に、調査と押収に関する5つの認定コースをご紹介します。
認定コースの全体像
暗号資産の調査を初めて学ぶ方から、高度なクロスチェーン調査を行う捜査担当者まで、習熟度と業務に応じてコースを選べます。コースは基礎・調査・押収の3つの系統に分かれます。
| コース | 位置づけ | 提供形式 | 日数・定員 |
|---|---|---|---|
| CDAFChainalysis Digital Asset Fundamentals | すべての認定の前提となる基礎 | オンデマンド※1 | 目安2日間 |
| CCIChainalysis Certified Investigator | 調査の標準 | オンサイト※2 | 連続3日間/15名まで |
| CCAIChainalysis Certified Advanced Investigator | 調査の上級 | オンサイト※2 | 連続3日間/15名まで |
| CCEIChainalysis Certified Elite Investigator | 調査の最上級 | オンサイト※2 | 連続3日間/15名まで |
| CASCChainalysis Asset Seizure Certification | 暗号資産の押収※3 | オンサイト※2 | 1日間/15名まで |
- ※1 オンデマンドは、Chainalysis Academyで受講者が自分のペースで進める形式です。
- ※2 オンサイトは、講師が会場に出向いて指導する集合研修です。
- ※3 CASCは、公共部門の職員の方に限って提供されます。
このほかにも、運用上の機微に触れる手法を扱うコースが用意されています。これらは一般には公開されておらず、対象となる機関に個別にご案内しています。
各コースの内容
コースごとに、学ぶ範囲と想定する受講者が異なります。
CDAF(Chainalysis Digital Asset Fundamentals)
ブロックチェーンと暗号資産の仕組みを扱う基礎コースです。BitcoinのようなUTXO型と、Ethereumのようなアカウント型の違い、分散型金融(DeFi)とスマートコントラクト、不正利用の類型、そしてAML・CTF・制裁といった規制の枠組みまでを扱います。
すべての認定コースの前提となるため、調査と押収のどちらに進む場合も最初に受講します。オンデマンドで提供され、修了までの目安は2日間です。評価は1時間の試験で、合格ラインは75%です。
日本語版は対応予定です。提供の時期はお問い合わせください。
基礎を扱うという点では旧コースのChainalysis Cryptocurrency Fundamentals Certification(CCFC)と重なりますが、CCFCが会場での集合研修だったのに対し、CDAFはオンデマンドのみの提供です。受講の形が異なるため、置き換えではありません。
コースの詳細はChainalysis社のページでも公開されています。
CCI(Chainalysis Certified Investigator)
暗号資産の調査を一通り実施できるようにするコースです。UTXO型とアカウント型の双方で資金をたどる方法、アドレスを個人や集団に結び付ける分析、ピールチェーンやクラスタリングといった資金を動かす際に現れる痕跡の読み方、そしてチェーンをまたいだ追跡までを扱います。
法執行機関や金融犯罪の担当者、分析官、検察・規制当局の方が対象です。
オンサイトで、連続3日間・15名までで実施します。
旧コースのChainalysis Reactor Certification(CRC)とChainalysis Ethereum Investigation Certification(CEIC)が統合されたコースにあたります。コースの詳細はChainalysis社のページでも公開されています。
CCAI(Chainalysis Certified Advanced Investigator)
CCIで扱った内容の先にある、複雑な事案を扱うコースです。多重署名やスマートコントラクトが絡む非線形な資金の流れ、ブリッジやDEX、即時交換サービスをまたぐ追跡、ミキサーによる難読化の解除、DeFiを舞台にした詐欺や経済的な攻撃の類型、そしてSolanaやTRONなどEVM以外のチェーンまでを扱います。
経験のある調査担当者や、複数の法域にまたがる事案で技術的な所見をまとめる方が対象です。前提はCCIの修了です。
オンサイトで、連続3日間・15名までで実施します。
旧コースのChainalysis Investigation Specialist Certification(CISC)に相当します。コースの詳細はChainalysis社のページでも公開されています。
CCEI(Chainalysis Certified Elite Investigator)
調査系の最上級コースです。プライバシーコイン、ミキサーの類型、DeFiを悪用した攻撃、そして複雑さの高いクロスチェーン追跡を扱い、実務者向けの総合課題で締めくくります。
CASC(Chainalysis Asset Seizure Certification)
押収する暗号資産を現場でどう扱うかに絞ったコースです。押収の機会をどう見極めるか、シードフレーズと秘密鍵とアドレスの関係、階層的決定性ウォレットと導出パス、カストディアルとノンカストディアルで異なる押収の手順、現場での送金と証拠の取り扱い、保管の連続性の確保までを扱います。Wallet Scanを使って導出パスごとに資産を確認する手順も含まれます。
公共部門の職員の方に限って提供されます。
オンサイトで、1日間・15名までで実施します。
コースの詳細はChainalysis社のページでも公開されています。
受講形式と定員
受講の形式は2通りあります。どちらを選ぶかで、準備するものと日程の組み方が変わります。
| 項目 | オンデマンド | オンサイト |
|---|---|---|
| 対象のコース | CDAF | CCI/CCAI/CCEI/CASC |
| 進め方 | Chainalysis Academyで、受講者が自分のペースで進める | 講師が会場に出向いて指導する |
| 日程 | 期間の指定はない | CCI・CCAI・CCEIは連続3日間、CASCは1日 |
| 定員 | — | 1回につき15名まで |
15名を下回る規模での実施をご希望の場合も、あわせてご相談ください。
会場は、受講される組織の施設をお使いいただくことを想定しています。
受講にあたっては、事前にトレーニング用のアカウントを発行します。受講者のメールアドレスをお知らせいただいたうえで、届いた招待メールから登録を進めていただく流れです。
旧コースからの移行
2026年より前に受講されたコースは、現在の体系では次のように対応します。
| 旧コース | 現在の対応 | 変わった点 |
|---|---|---|
| CCFC(BTC基礎知識編) | CDAF | 扱う内容は近いが、会場での集合研修はなくなり、オンデマンドのみの提供になった |
| CRC(BTC追跡編) | CCI | CEICと統合され、1つのコースになった |
| CEIC(Ethereum追跡編) | CCI | CRCと統合され、1つのコースになった |
| CISC(上級編) | CCAI | 上級コースとしての位置づけが引き継がれた |
| CASC(暗号資産押収編) | CASC | 名称と位置づけは変わっていない |
認定プログラムの全体像は、Chainalysis社のページでも公開されています。
受講までの流れ
受講をご検討の際は、次の順に進めます。
- 受講したいコースと、おおよその人数・時期をお知らせいただく
- 日程と会場を調整する
- 受講者のメールアドレスをもとに、トレーニング用のアカウントを発行する
- 研修を実施する
- 試験に合格された方に、Chainalysis社から認定資格が発行される
費用や実施できる日程については、下記よりお問い合わせください。
