Global Crypto Adoption Index とは
ブロックチェーン分析企業のChainalysisは2025年9月2日、暗号資産の普及度を国別にランキングした「2025 Global Crypto Adoption Index」を公開しました。151か国を対象に、2025年6月までの12か月間のオンチェーンデータを分析しています。1位はインド、2位は米国で、日本は19位でした。
Global Crypto Adoption Index は、暗号資産が一般の利用者にどれだけ広がっているかを国別に比較する指数です。2025年版では、次の4つの指標で各国を評価しています。
- 中央集権型サービスへの流入:取引所などが受け取った価値の総額
- 個人規模の流入:上記のうち、1万ドル未満の取引に限った価値
- 機関投資家規模の流入:同じく100万ドルを超える取引に限った価値(2025年版で新設)
- DeFiの利用:DeFiでの取引量(1人あたりGDPが低い国ほど高く評価)
各指標の順位を人口や購買力平価(PPP)ベースの1人あたりGDPで重み付けし、4つの幾何平均を0〜1に正規化して総合スコアとしています。国ごとの取引量は、各サービスのWebサイトへの国別アクセスの傾向をもとに推計しています。なお、2025年版では前年まであった「個人規模のDeFi利用」の指標を外し、機関投資家規模の指標を加えています。
2025年のランキング上位国
1位はインドで、4つの指標すべてで1位でした。上位10か国のうち5か国をアジア太平洋地域の国が占めています。
| 順位 | 国 | 順位 | 国 |
|---|---|---|---|
| 1 | インド | 11 | 英国 |
| 2 | 米国 | 12 | エチオピア |
| 3 | パキスタン | 13 | バングラデシュ |
| 4 | ベトナム | 14 | トルコ |
| 5 | ブラジル | 15 | 韓国 |
| 6 | ナイジェリア | 16 | イエメン |
| 7 | インドネシア | 17 | タイ |
| 8 | ウクライナ | 18 | ベネズエラ |
| 9 | フィリピン | 19 | 日本 |
| 10 | ロシア | 20 | アルゼンチン |
人口あたりで見た別のランキングも公開されており、こちらはウクライナ、モルドバ、ジョージアの順です。
地域別の動きと主なトレンド
最も伸びたのはアジア太平洋地域で、オンチェーンで受け取った価値は前年比69%増、取引量は1.4兆ドルから2.36兆ドルに拡大しました。前年の同地域の伸びは27%で、伸び率は2倍以上になっています。インド、パキスタン、ベトナムが、取引所とDeFiの両方で幅広い利用をけん引しています。
| 地域 | 前年比の伸び | 特徴 |
|---|---|---|
| アジア太平洋 | 69% | 取引量は1.4兆ドル→2.36兆ドル |
| 中南米 | 63% | 個人と機関投資家の両方で利用が拡大 |
| サブサハラ・アフリカ | 52% | 送金や日常の支払いでの利用が中心 |
| 北米 | 49% | 受取額は2.2兆ドル超。機関投資家の関心が再燃 |
| 欧州 | 42% | 受取額は2.6兆ドル超で地域別最大 |
| 中東・北アフリカ | 33% | ほかの新興市場より伸びは緩やか |
通貨や銘柄の面では、次の動きが目立ちました。
- ステーブルコイン:USDTの取引量は毎月およそ7,030億ドルで、2025年6月には1.01兆ドルに達しました。ユーロ建てのEURCやPayPalのPYUSDも急速に伸びています
- 法定通貨からの購入:法定通貨で最も買われたのはビットコインで1.2兆ドル超、次いでイーサリアムが約7,240億ドルです
- 通貨別の入口:米ドルからの購入が2.4兆ドル超で最大で、韓国が7,220億ドル超で続きます
日本・東アジアの状況
日本は総合19位でした。指標別では、個人規模の流入が17位、DeFiの利用が16位、中央集権型サービスへの流入が20位、機関投資家規模の流入が27位と、いずれも10位台後半から20位台にとどまっています。
次の表の「総合」から右の列は、それぞれの順位です。
| 国 | 総合 | サービスへの流入 | 個人規模 | 機関投資家規模 | DeFi |
|---|---|---|---|---|---|
| ベトナム | 4 | 4 | 3 | 4 | 6 |
| 韓国 | 15 | 11 | 12 | 13 | 24 |
| タイ | 17 | 17 | 21 | 17 | 15 |
| 日本 | 19 | 20 | 17 | 27 | 16 |
韓国は総合15位で、東アジアでは日本を上回りました。法定通貨からの購入額が米ドルに次ぐ規模であることに加え、購入される銘柄に占めるビットコインの比率が低く、銘柄が分散している点も特徴です。また、人口あたりのランキングでは、香港が5位、シンガポールが15位、韓国が18位に入っています。
まとめ
2025年版のポイントは次の3つです。
- インドが1位、米国が2位で、上位10か国のうち5か国をアジア太平洋地域の国が占めました
- アジア太平洋地域の取引量は前年比69%増と、全地域で最も伸びました
- ステーブルコインはUSDTを中心に取引量が拡大し、ユーロ建てのEURCやPayPalのPYUSDなど、USDT以外の銘柄も伸びています
日本は19位で、東アジアでは韓国(15位)を下回りました。日本の順位は、前年の2024年版では23位、翌年の2026年版では4位です。それぞれの内容は、次の記事で紹介しています。
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出典
- The 2025 Global Adoption Index: India and the United States Lead Cryptocurrency Adoption(Chainalysis、2025年9月2日公開)